まずは「クレジットヒストリー」の壁を知る
アメリカに来たばかりの駐在員が最初にぶつかるのが、日本での信用情報がアメリカにはまったく引き継がれないという壁です。米国の主要カード発行会社は、SSN(社会保障番号)またはITIN(納税者番号)に紐づく国内のクレジットヒストリーをもとに審査するため、渡米直後は良いカードの審査に通りにくいのが実情です。
対策としては、担保を預けることで審査のハードルが下がる「シークレッドカード」から始める、家族の米国カードに追加家族会員(Authorized User)として入れてもらう、といった方法があります。まずは1枚、支払いを延滞せず使い続けて実績を作ることが第一歩です。
赴任1年目はJAL・ANAカードで信用をつなぐ
赴任直後にいきなりChase Sapphire PreferredやAmex Goldのようなハイスペックカードを狙っても、米国内のクレジットヒストリーがまだ無いため審査に通りにくいのが実情です。まずは日本で使っていたJALカード・ANAカードなど(特にAmerican Express発行のもの)を解約せずに持ち続け、支払いを延滞なく使い続けましょう。Amexは会員情報を国際的に管理しているため、日本でのカード保有・利用実績が渡米後の米国Amexカード新規審査で考慮されるケースがあります。
並行して、携帯電話や公共料金の支払い、シークレッドカードなど米国内での「支払い実績」も少しずつ積み上げていきます。目安として渡米から1年ほど経ち、クレジットスコアが安定してきたタイミングで、以下で紹介するトラベル特化カードへのステップアップを検討するのが無理のない進め方です。
3枚を早見表で比較
詳しい説明に入る前に、この記事で紹介する3枚の特徴をまとめました。まずは全体像をつかんでから、気になるカードの詳細を読み進めてみてください。
| カード | 年会費 | 還元率の目安 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| Chase Sapphire Preferred | $95 | Chase Travel予約 5倍 外食・レストラン 3倍 |
TSA PreCheck/Global Entryの申請料クレジット、レンタカー保険が自動付帯 |
| Amex Gold Card | $325 | レストラン 4倍 米国内スーパー 4倍 |
外食機会の多い駐在生活と好相性。ステータス性も高い |
| US Bank Smartly Visa Signature | $0 | 基本2%以上 預金残高に応じ最大4% |
年会費無料。MUFG経由でUS Bank口座を持つ駐在員と特に好相性 |
Chase(チェース):まず検討したい定番トラベルカード
Chase Sapphire Preferred:年会費$95ながら、Chase Travel経由の予約で5倍、外食やレストランでも高いポイント還元率が設定されているバランス型カード。TSA PreCheck/Global Entryの申請料クレジットや、レンタカー保険が自動付帯する点も駐在生活で心強いポイントです。
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Chase Sapphire Reserve:年会費は高めですが、空港ラウンジアクセスや充実した旅行保険が付帯するワンランク上のカード。出張や一時帰国のフライトが多い方に向いています。
American Express(アメックス):ステータスと特典重視なら
Amex Gold Card:年会費$325。レストランやスーパーでのポイント還元率が高く、外食機会の多い駐在生活と相性の良いカードです。
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Amex Platinum Card:年会費$895と高額ですが、空港ラウンジへの無料アクセス、ホテル上級会員資格の付与など、頻繁に出張・旅行する駐在員向けの特典が凝縮されています。年会費に見合うだけの利用頻度があるかを見極めて検討しましょう。
US Bank:預金残高で還元率が伸びるSmartly Visa Signatureが狙い目
US Bank Smartly Visa Signature:年会費無料でありながら、基本還元率が2%以上とハイスペックなカードです。特徴的なのは、US Bankの預金口座残高(Relationship Tier)に応じて還元率がステップアップする仕組みで、一定額以上の残高があれば還元率は最大4%まで到達します。
駐在員はメインバンクとしてMUFG(三菱UFJ銀行)経由でUS Bank口座を開設するケースが多く、給与振込や生活費の口座をUS Bankにまとめている方であれば、この預金連動の還元率アップの恩恵を受けやすいのが大きな強みです。年会費無料で維持コストがかからない点も、複数枚持ちの中の1枚として非常に使い勝手が良いポイントです。
(参考)US Bank Altitude Reserveなど上位カードは年会費$400と高額な一方、2026年5月以降は新規申し込みが停止されており、既存会員のみ更新可能な点に注意してください。
駐在員としての選び方のコツ
年会費が高いカードほど得とは限りません。滞在予定期間・出張頻度・よく使うホテルや航空会社との相性を踏まえ、まずは年会費が低い1枚で実績を作り、生活が落ち着いてから上位カードへのアップグレードを検討するのが無理のない進め方です。
帰任・帰国が決まっている場合は、解約すると米国のクレジットヒストリーが途切れてしまう点も考慮しつつ、長期不在時の管理方法(オンライン明細の確認体制など)も事前に整えておくと安心です。
- JAL・ANAカード(日本発行):渡米後1年ほどのクレヒスつなぎ役として保有継続がおすすめ
- Chase Sapphire Preferred:$95
- Amex Gold:$325 / Amex Platinum:$895
- US Bank Smartly Visa Signature:$0(預金残高に応じ還元率が最大4%)/ Altitude Reserve:$400(新規申込は停止中)
- 最新の年会費・特典は必ず各社公式サイトで確認を